みなさんこんにちは!現在個人で訪問鍼灸院をやっているツボ男です
・鍼灸院を開院したけど鍼灸レセプトってどうやって書けばいいの?
鍼灸師なのにもかかわらずレセプトのことは全然わからない…
という方は意外と多いと思います(私もその一人でした)
私は独立する前は鍼灸整骨院で勤めていたため、いわゆるレセコンに頼りっぱなしだったわけです
独立してからレセコン代がもったいない為最初は手書き(慣れてからはエクセル)でレセプトを提出いますが
正直レセプトはどこの協会にも属さず個人請求で十分です!!
なぜなら手数料を取られるのがもったいない!!!
とはいえレセプトの書き方がわからず最初は間違えだらけで返礼の嵐でした・・・
(私は3か月連続で返礼を食らい結局最初の入金に5か月かかりました。泣)
今回は私のような方を少しでも減らすため鍼灸療養費支給申請書(鍼灸レセプト)の書き方についてです
レセプトの書き方
この用紙を見ただけで嫌気がさす方もいるかもしれませんが要点さえつかんでしまえば
書くのは結構簡単です!
ちなみに用紙は厚生労働省のホームページでダウンロードできます
(以前の私はレセプト用紙は協会から買わないといけないと思ってました・・・)
記入例
こちらが記入例になります私はいつもこんな感じで記入して入金されていますので一つ一つ解説していきます
保険者番号など
最初の難関になるのがこの欄です
まずは患者様の健康保険証をみながら□の8桁ある番号欄を埋めていきましょう
そのあと大事なのが社国とかなんとか書いている欄です
ここの〇つける位置間違えただけで返礼来ました、、、
丸を付けるのは患者様の入っている保険者さんによって違います
1.社国=全国健康保険協会、国民健康保険、船員保険
2.公費=公費負担医療制度(単独公費の場合のみ)
3.後高=後期高齢者医療制度
4.退職=国民健康保険法における退職者医療
患者様が入っている保険者さんに合わせて丸を記入します
私の場合は訪問鍼灸専門で行っているためほとんどが3の後高の方になります
次は本外などの欄になります
2本外=本人
4六外=未就学児
6家外=家族
8高外一=後期高齢者で患者さんの負担割合が1割の場合
0高外7=後期高齢者で患者さんの負担割合が3割の場合
該当するところに〇をつけましょう
(例)83歳の女性負担割合1割この場合は「2本外」と「8高外一」どっち?
→この場合は「8高外一」に〇をつけましょう
当たり前かと思われるかもしれませんが私は最初わからな過ぎて間違え、返礼が来ました。。。泣
給付割合にも忘れないように〇をつけましょう
患者さん負担割合2割=8に〇
患者さん負担割合1割=9に〇
患者さん負担割合なし=10に〇
患者さん負担割合3割の場合=〇は付けない
例としてこのような感じになります
多くの方がこのパターンに当てはまるのではないでしょうか
よろしければ参考にしてみてください
被保険者欄
被保険者欄は患者様の情報を記入していきます
発病又は不詳年月日の欄はお医者様に同意を得た鍼灸保険をもとに記入しましょう
分からない場合は「不詳」でもかまいません
業務上・外、第三者行為の有無は「3その他」に〇をしておきましょう
1や2に〇をしてしまうと労災保険が絡んできたり健康保険が使えなくなってしまう場合があります
※追記
先日(2021.11.5)国保連合会から電話がかかってきました
内容は「〇発症又は不詳の原因及びその経過」の部分が空欄になっているので返礼になる可能性があります次回以降は必ず何か記入してほしい
というものでした
今まで空欄でいけてたのに何で?
と思いましたがとりあえずその場はわかりましたと返事をしました
後で知り合いの先生に確認したところ同じような電話があったようであまりにも空欄が多いので最近指導をしているようです
今月以降は「不詳 施術後は一時的に疼痛軽減」といった文言を記入しようと思います
さらに追記:2021.12月頃
「やはりこの欄が空欄でも返礼というのはやりすぎました。申し訳ありませんでした。」
という内容のご連絡が保険者さんよりありました
ですが今まで空欄だったこちら側にも非があるため上記の文言を記入するようにしております
施術内容欄
請求区分は初めてレセプトを請求する患者様の場合は新規に〇をつけましょう
2回目以降は継続に〇です。転帰の部分も継続して治療を行うなら継続に〇です
あとは施術内容によって施術料を書き込んでいきます
初検料は初月の時のみ請求することができます料金は
1はりor2きゅうの場合=1780円
3はりきゅう併用の場合=1860円
施術料は
はりorきゅう=1550円
はりきゅう併用=1610円
電療料どれを選んでも34円
往療料
4kmまで=2300円
4km以上=2550円
施術報告書交付料=480円
となっています(注!金額は令和4年7月以降のもの)
療養費に関しては良く改定があるので厚生労働省のホームページなどで必ずご自身でチェックするようにしてください
施術証明書欄・申請欄・支払期間欄
まず上記に2点ある日付の欄ですが私の場合はその月の治療した最終日の日付を入れています
施術証明欄
ここは自分の鍼灸院の情報を入力すればいいのですが注意したいのが
登録記号番号というところ!
ここは受領委任届を受理された場合に発行される番号なのですが
令和2年4月現在
この受領委任番号を申請していないとそもそもレセプトを請求することができません!
私の友人の先生でも出張届だけ出して受領委任を行っておらず
レセプトを出そうとして気付いたという先生がいました
受領委任の申請に関してはまた記事を書こうと思っていますが申請自体はめっちゃ簡単な割に承認されるまで時間がかかるので(私の場合は1~2か月かかりました)
出張届もしくは開業届を出した時点で早めに行うことをおススメします!
すでに受領委任を受けている方は特に問題ありません
受領委任番号に関する記事はこちら
全国健康保険協会(協会けんぽ)に送る場合
協会けんぽに送る場合は施術証明書欄に「療養費の受領を下記代理人に委任します」
という一言があるとgoodみたいです
一度返礼が来てこのように記入してくださいと言われました
ちなみに記入してないレセプトでも通ったことがあります
どうもレセプトを見る担当者の方によって通るか通らないか決まるため個人差が出るようです
申請欄
こちらは患者さんの情報を記入していきます
申請者の氏名の欄は患者さんに直接記入していただきましょう
ただ、高齢者の方で文字が記入できないなど患者様が書けない場合は施術者が代筆してもかまいません
その場合は摘要欄に「手が震えて署名できないため施術者が代筆しています」といった一言を記入しておきましょう
印鑑と電話番号はあってもなくてもどちらでもいいようです
2022.7月現在
こちらの申請欄の患者名に関してはパソコン入力でも問題ないようです
支払機関欄
ここには入金してもらいたい銀行口座の情報を記入しましょう
口座番号の欄は左詰めで記入してくださいとのことでした
右上の登録区分は院をお持ちの方は1.施術所所在地に〇
出張専門の先生は2に〇をしましょう
同意記録・代理人委任欄
同意記録
ここには鍼灸保険を同意していただいたお医者様の状態を記入します
要加療期間は空白にしておきましょう
ここを変に記入してしまうとその期間までしか治療が認められなくなってしまうこともあります
代理人記入欄
レセプト用紙の一番下に申請者・代理人と記入する欄がありますが
こちらも必ず記入するようにしましょう
恥ずかしながら私、ここを全く記入せず提出し当然のことながら返礼されたことがあります、、、
申請者(被保険者)の氏名の欄は患者さんご自身に記入してもらいましょう
ご本人の記入が難しい場合は施術者もしくはご家族様の代筆も可能です
(その場合は摘要欄にその旨を記載)
そして印鑑も必要です
ここまで記入できれば完成です!
最初は気を付ける点が多くて大変だと思いますが慣れてしまえば先月のを元に書くだけなので簡単です!
記入間違いが多い箇所
最初書き方が全然わからなかった私は3か月連続で返礼を食らってしまいました
あきれた保険者さんがこのような用紙を送ってくださいましたのでここにものっけておきます
ご迷惑をおかけしてすみません。。。
レセプト請求にはほかの書類も必要!?
レセプト請求を行う際はほかの書類の送付も必要になります
(全国健康保険協会こと協会けんぽさんはレセプト用紙のみで請求可能です)
・同意書(同意書は協会けんぽさんでも必要)
→お医者様からの同意書は原本を送付しましょう。そのため必ず送付前にコピーを手元に残しておいた方がいいです
同意書は初回と再同意の月に当該患者様のレセプト用紙にホッチキスで一緒に止めておきます
・総括表Ⅰ・Ⅱ
→レセプト件数や合計金額をまとめた用紙です
厚生労働省のホームページよりダウンロードして一緒に送付します
・往療内訳表
→往診料を請求している場合必要になります
こちらも厚生労働省のホームページよりダウンロードできます
・施術報告書(協会けんぽさんも必要)
→お医者様に再同意をお願いする際に必要な書類。提出の際は算定料が請求できます
原本はお医者様に、コピーを保険者さんに提出します
施術報告書は作成した月に提出が必要です(例:10月に作成した場合10月のレセプトと一緒に提出)
レセプト提出の際は以上の書類も必要になります
同意書・施術報告書・往療内訳表は当該患者様のレセプト用紙にホッチキスで止めておきましょう
それぞれの書類の書き方に関しては別の記事を書きましたので良ければ参考にしてください
必要な書類がそろったら封筒で各保険者さんに書類を送ります
私はA4の封筒に210円の切手を貼って郵送しています
郵送の料金に関しては郵便局までお願いします
他にもレターパックなどを使っている先生もいらっしゃいます
相手の保険者さんに月初めの5日までに到着するように送るのがベターです
レセプトが受理された場合
レセプトが受理されると大阪府後期高齢者広域連合さんの場合
提出月を含め3か月後にこのような封筒とともに入金のお知らせがきます
入金は毎月25日(25日が土日祝の場合は24日)にレセプトに記入した口座に金額が振り込まれます
鍼灸療養費支給申請書(鍼灸レセプト)のダウンロード
鍼灸療養費支給申請書は厚生労働省のホームページからダウンロードできるようになっています
ページの下の方にこのようにレセプト用紙だけでなく往療内訳表や総括表など他にも必要な書類がダウンロードできるようになっています
鍼灸整骨院で勤めていた時はレセプト用紙を購入していたので無料でダウンロードできるのは驚きでした
私が使っているエクセル
厚生労働省からダウンロードしたものに記入例を追加したものです
よかったら使ってください。下のダウンロードをクリックでダウンロードできます
(ウイルスなどが気になる方は厚生労働省から直接ダウンロードしてください)
※料金が令和2年のものなので注意してください
まとめ
エクセルを使った場合ご自身の院の住所などを打ち込んでしまえば
繰り返し印刷することができるのですごく楽です
抱えている患者様の人数が多い場合はレセコンを使った方がいいかもしれませんが
個人でやっている先生であれば手書きでも十分対応できると思います
良ければ今回の記事を参考にしてみてください
分からなければ保険者さんにお電話差し上げると丁寧に教えてくださいますよ
(私はわからなさ過ぎて電話しまくりました)
レセコン値段が高いから個人の私からしたらもったいないし、、、
追記 印鑑について
2021年4月から後期高齢者医療広域連合から印鑑を押さなくてもよいとの連絡がありました
ただし後期高齢者医療広域連合のみで協会けんぽなどの保険者方はまだ押しておいた方が無難かと思います
後期高齢者の方の場合は印鑑の有無は以下の通りです
コメント
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返信ありがとうございます!
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独立したばかりなので、とても参考になってます!ところで、鍼等の廃棄はどのようにされていますか?
コメントいただきありがとうございます
針の廃棄は業者さんにお願いしています
「医療廃棄物 〇〇市」と検索すると色々出てくると思います
お願いするとバケツをくださるのでバケツが一杯になったら引き取りの連絡を再度する形です
価格はバケツ1個で2000円から3000円程度だと思います!